おひとりさまの終活 〜叔父がしてくれたこと〜

最近、「終活」についてのご相談が増えてきました。 今回は、実際に私の叔父が行っていた終活をご紹介します。 「何から始めたらいいの?」と悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

終活って、何から始めればいいの?

「終活しなきゃ…」と思っても、何をすればいいのか分からず手が止まってしまう方も多いのではないでしょうか?

士業(弁護士・税理士・司法書士・行政書士など)に相談すると、

  • 遺言書の作成
  • 相続税対策
  • 任意後見契約
  • 見守り契約
  • 尊厳死宣言
  • 死後事務委任契約

などの提案があるでしょう。
もちろん、どれも大切な制度ですが「費用が…」と躊躇される方も多いはずです。

叔父が実際に行った「シンプルで実用的な終活」

私の叔父は、年金暮らしで借家住まい。
資産もなく、相続人もいない「おひとりさま」です。
それでも、私(事実上は姪だが、戸籍上はいとこの子)がスムーズに葬儀などを執り行うことができたのは、叔父の事前の準備があったからこそです。

▼ 叔父がしてくれた終活と、その効果
叔父がしたことそのおかげで…
永代供養のお墓を購入した葬儀後すぐに納骨でき、墓守も不要。お墓参りもできる。
先祖代々の位牌をお墓に預ける手続きをした仏壇・位牌の管理が不要に。
葬儀場や式の内容を事前に決めていた葬儀場の担当者の連絡先を聞いていたので、慌てずに対応できた。
お経を読んでくれる方に前もってお布施を渡していた葬儀直前の負担が減り、スムーズに進行できた。
葬儀費用を私に預けていた費用面の不安がなく、安心して葬儀を行えた。
ケアマネや病院の連絡先を私と共有していた万が一のときもすぐ連絡がとれた。
車を生前に処分していた相続人がいない場合、車の処分はとても大変。事前に解決。
家財道具の処分を業者に依頼していた本人の意向通りに片付けられた。
契約がなくてもできる終活もある

このように、専門家との契約がなくてもできる終活はたくさんあります。 大切なのは「誰に、何を託すか」を決めておくことです。 ただし、叔父には私という“見送る人”がいました。 完全な「おひとりさま」で、身寄りがいない方の場合はやはり、 死後事務委任契約や任意後見契約 など、法的なサポートを士業などに依頼する方が安心です。 実際に、私は念のため叔父と死後事務委任契約を交わしておりましたが、幸いなことに出番はありませんでした。

まとめ:終活は「残される人のためにできる、最後の思いやり」でもある

叔父の終活は、とてもシンプルで現実的なものでした。
それでも、残される側の私にとっては「ありがたい」の一言に尽きます。
「なるべく残される人に迷惑をかけたくない」
そう思っている方にこそ、元気なうちからできることがあります。少しずつ考えていきましょう。

お手伝いが必要であれば、「すずき行政書士事務所」にご連絡ください。初回相談1時間は無料となっております。