相続の銀行手続きが想像以上に大変な理由

親や配偶者が亡くなった後、避けて通れないのが「相続手続き」です。中でも大変なのが、銀行口座の解約や名義変更などの金融機関での手続きになります。相続が発生したことを銀行が知ると、故人の口座は凍結され、引き出しや送金ができなくなります。葬儀費用や入院費など急な支払いが必要な中で、自由に預金を使えないというのは、想像以上に大きなストレスです。
その後の手続きでは、被相続人の出生から死亡までの戸籍を集め、相続人全員の戸籍や印鑑証明書も準備する必要があります。これだけでも慣れていない方には大きな負担です。さらに、相続人が複数いる場合は「遺産分割協議書」を作成したり、「相続届」などに全員の署名・実印をもらう必要があります。相続人の1人でも協力しないと手続きが進まず、時間ばかりが過ぎていくこともあります。
最近では、メガバンクを中心にオンラインでの相続手続き受付や電子申請が導入されつつありますが、こうした手続きのデジタル化は高齢の方にはかえって難しい場合もあります。スマホやパソコンの操作が苦手な方にとっては、むしろハードルが上がっているという声も少なくありません。
しかも銀行ごとに必要書類や手順が異なり、それぞれの窓口で別々に対応しなければならないため、複数の口座を持っていた場合はさらに手間がかかります。
このように、相続の銀行手続きは「何から始めていいか分からない」「どうしたらいいの」と悩む方が非常に多いのが現実です。そんなときは、行政書士などの専門家に相談することで、手続きの流れが明確になり、精神的な負担も大きく軽減されます。困ったときは一人で抱え込まず、専門家に相談することが解決の第一歩となりますよ。